
フランス ローヌ地方のコンドリューというワインの名産地をご存知の方も多いのではないでしょうか?このリゴット・ド・コンドリュはその地域で作られている山羊乳製チーズです。
生産量は大変少なく、農家製のものはほとんどが地元で消費されてしまうため、日本で目にするものは工場製のものです。
小さいものが多い山羊乳製チーズの中でも特に小さく、フランス南部で作られるロカマドゥールによく似て小さなメダル型をしています。
自然な外皮に覆われていて、中身はきめ細やか。山羊乳独特の爽やかな酸味と、コクのある身にはハチミツのようなアロマが感じられます。熟成がすすむにつれてほろほろとした食感から、ねっとりとした口当たりに変化していきます。
ほかにリゴットの名で牛乳と山羊乳を混ぜたチーズがありますが、AOC指定のこのチーズには厳格な規定があります。スターターには前日のホエイを優先的に使用し、仔山羊の第四胃から抽出したレンネットを使います。カードはカットせず、ル-シュと呼ばれるおたまのようなもので型詰めをしなければなりません。
リゴットとは、山中の小川を意味する方言に由来するとも、ホエイを煮て造ったイタリアのリコッタ(Ricotta)と同語源の古いフランス語に由来するともいわれています。
同じ産地のワインと合わせることも、チーズの楽しみのひとつです。同郷コンドリューの白ワイン、コンドリュがぴったり。ヴィオニエ種の青リンゴや洋梨を思わせるドライで爽やかな味わいが、このチーズの美味しさをより一層引き立ててくれます。
A.O.P(A.O.C)取得年 | 2009年 |
種類別 | シェーブルタイプ |
産地/指定地域 | ロワール県の一部とローヌ県の一部 |
原料乳 | 山羊乳(無殺菌乳) |
熟成期間 | 最低8日間 |
形と重量 | 直径約5㎝、高さ2.5㎝、重さ30g |
固形分中乳脂肪 | 最低40% |