
シュヴルトン・ド・マコンChevreton de Maconとも呼ばれるこのチーズは、ブルゴーニュの南に位置するマコン地区で生産される、ひと口サイズのチーズです。
ワインのお好きな方なら、マコンと聞けばおいしい白ワインの産地を思い浮かべるのではないでしょうか?ここマコン地区では、昔からワイン造りが盛んな地域として栄えてきました。ブドウ農家は畑の下草を食べてくれる山羊を飼い、自家用の山羊乳製チーズをつくって生活していました。
ブルゴーニュ南部では山羊のチーズの生産が盛んで、特にマコネとシャロレで作られるものの評価が高く、たくさんの農家が山羊乳チーズを造ってきました。
マコネは、小さなプリンのような形していることが特徴です。これは、ロレーヌ地方で作られるウォッシュチーズ、ラングルと同じように、熟成中に反転させないため。
外皮はアイボリー色。かすかなハーブの爽やかな香りで、フレッシュな状態では酸味と優しい甘みが感じられ、クリーミーな食感。熟成すると固くなり、コクと塩気が増して、濃厚な長い余韻が楽しめます。熟成が進むにつれ、固い外皮にほこほことした柔らかな青かびが発生しはじめ、アイボリーから青みがかった色へ変化していきます。このような変化を楽しめるのも、無殺菌乳で作られた山羊乳ならでは。
ワインに合わせるなら、同郷のブルゴーニュ地方マコンの白ワインや、ボジョレーがおすすめです。フランスでは、マコネは間食として、また食前酒とともに、気軽に楽しまれているそうです。
日本でも山羊乳チーズは人気が出てきていますが、国際的に知られている山羊乳チーズはまだまだわずか。
フランスでは100種類以上の山羊乳チーズが造られており、フランスの国内だけ、あるいは、ある地域や村、ある農家の中だけで食べられているものが数多くあるのです。たくさんの山羊乳チーズが日本で食べられる日が待ち遠しいですね。
A.O.P(A.O.C)取得年 | 2006年 |
種類別 | シェーブルタイプ |
産地/指定地域 | ローヌ、ソーヌ・エ・ロワール両県の一部の村落 |
原料乳 | 山羊乳(無殺菌乳) |
熟成期間 | 最低10日間 |
形と重量 | 円錐台形 重さ50~65g |
固形分中乳脂肪 | 最低45% |