
この『プーリニィ・サン・ピエールA.O.P(A.O.C)』は、細長いピラミッド型をしたシェーブルチーズで、その外観から“エッフェル塔”、またフランスでは“ピラミッド”と呼ばれることもあります。A.O.P(A.O.C)を取得したのは、シェーブルチーズとしては最も早い1972年でした。その早い取得時期が示すように昔から美食家が「素晴らしくおいしい」と評するチーズの1つです。
その味わいは、若いタイプは真っ白でなめらかで、シェーブルチーズらしい酸味がありますが、熟成が進むにつれ味にコクが生まれ、さらに乳の甘みを感じるようになります。また自然界の青いカビが表面のところどころに出てきます。このように熟成が進むにつれ、味わいが増すということは、原料乳の品質の良さの証明にもなるんですよ。
そしてもう1つ、乳質の良さを連想させるものに、このチーズの産地が「ロワール川沿い」であるというのもあります。一般的にロワール川といえば、お城やワインの産地を連想させますよね。お城を巡る旅やワイナリー巡りのパッケージツアーでお馴染みだという方もいらっしゃるかもしれません。ちなみにロワール川はフランス1長い川です。
チーズとロワール川の接点をみてみると、シェーブルチーズの名品があまりにも多いことに気付きます。『セル・シュール・シェール』、『クロタン』、『サント・モール・ド・トゥレーヌ』、『ヴァランセ』、『シャビシュー』、そして、『プーリニィ・サン・ピエール』。そうですA.O.P(A.O.C)を取得したシェーブルチーズ達がずらっと顔を揃えているのに気付くでしょう。
シェーブルチーズの美味しい季節が到来しました。『プーリニィ・サン・ピエール』も春から秋にかけてが特においしいですよ。ロワール川流域に産地をもつ、ワインと合わせてお楽しみください。
A.O.P(A.O.C)取得年 | 1972年1月 |
種類別 | シェーブルタイプ |
産地/指定地域 | アンドル |
原料乳 | 牛乳 |
熟成期間 | 大型/最低10日間、小型/最低9日間 |
形と重量 | ピラミッド型/大型/重さ最低250g、小型/重さ最低150g |
固形分中乳脂肪 | 最低45% |