
1998年にA.O.P(A.O.C)を獲得したのがこの『ブルー・デュ・ヴェルコール・サスナージュ』です。A.O.P(A.O.C)ブランドの中ではまだまだ新参ものですが、このチーズの歴史は古く、記録をたどると14世紀まで遡るとか。
1338年発布の法令にサスナージュのアルベール候がブルー・デュ・ヴェルコール・サスナージュを領内の村人に自由に売ってよいと許可を与えたという記録が残っているそうなんです。このサスナージュ産のチーズというのは、その昔、大変な名声と人気を博していたそうで、その人気ぶりは、1600年出版の「農業の舞台」という書物にも残っています。
しかし、このチーズ、1900年頃生産が途絶え、1度消滅しそうになりました。その後、工場生産が復活し、現在では、手作り製品ブームに奮起した一部の農家により、農家製(フェルミエ)も出回るようになりました。
このように長い歴史を持ち、念願のA.O.P(A.O.C)を獲得したブルー・デュ・ヴェルコール・サスナージュは、昔ながらの“山のチーズ”で、山のチーズ特有の芳醇な香りと甘味があります。青カビの味わいはとってもマイルド、大変食べやすいチーズです。同じ山のチーズで、青カビチーズである『ブルー・ド・ジェクス』と、その味わいはよく似ています。実はこの2つのチーズは、同じ修道院で作り始められたともいわれています。
青カビチーズには、辛口、甘口、クリーミーなものなど、様々なタイプの味わいがありますが、高原で作られた山のチーズの味わいといったら、それはもう格別です。青カビチーズが少し苦手な方でも、芳醇な味わいの『ブルー・デュ・ヴェルコール・サスナージュ』なら楽しんでいただけるかもしれません。
A.O.P(A.O.C)取得年 | 1998年7月 |
種類別 | 青カビタイプ |
産地/指定地域 | ドローム県、イゼール県 |
原料乳 | 牛乳 |
熟成期間 | 最低21日間 |
形と重量 | 直径27~30㎝、高さ7~9㎝、重さ4~4.5kg |
固形分中乳脂肪 | 最低48% |