
『マロワール』といえば食通をうならせるチーズの1つです。ルイ11世、シャルル6世、フランソワ1世、アンリ4世なども愛したというのですから、それだけでその味わいに期待が高まりますよね。これだけのそうそうたる面々が愛したマロワールというチーズは、一体どんなチーズなのか。まだマロワールを体験していないという方はワクワクしてきませんか?
マロワールはウォッシュタイプに分類される、強烈な香りをもったチーズです。これぞウォッシュタイプという香りがするとでもいいましょうか。匂いをわかりやすく表現するなら、クサヤの干物のような匂いといえばよいのでしょうか。その強烈な香りだけでなく、中身はねっとりまろやかな味わいで、香り味わいともにチーズの醍醐味を感じさせてくれます。昔から熱狂的なファンがいるのもうなずけます。
マロワールは10世紀にマロワール修道院の修道士が開発したチーズだと言われていて、昔は“クラクニヨン”と呼ばれていたそうです。ベルギーとの国境近くのフランスのマロワール町で作り始めたマロワールは、すぐに人気が広がっていったそうで、1815年にはマロワールを両手に持つ男性を描いた彩色石版画までもが作られています。
歴史に残るマロワール、歴代愛され続けてきた『マロワール』は、ぜひ1度は賞味したいチーズです。
A.O.P(A.O.C)取得年 | 1955年5月 |
種類別 | ウォッシュタイプ |
産地/指定地域 | ノール県、エーヌ県 |
原料乳 | 牛乳 |
熟成期間 | 最低35日間、ソルベとミニョン最低28日間、カール最低21日間 |
形と重量 | 4つの形がある ・マロワール / 型の一辺12.5~13㎝ ・マロワール ソルべ / 型の一辺12~12.5㎝ ・マロワール ミニョン / 型の一辺11~11.5㎝ ・マロワール カール / 型の一辺8~8.5㎝ |
固形分中乳脂肪 | 最低45% |