ノルマンディー地方の同名の町で作られてきた、個性豊かなウォッシュタイプチーズが『リヴァロ AOP』です。このチーズはその側面に、型崩れを防ぐ目的で、葦(あし)の一種を5列巻きつけていました。その5本線が有名になり、軍人の階級を表す「コロネル(=大佐)」というニックネームまでつけられるようになったのです。今でもその名残として、オレンジ色の紙テープで代用されるようになってて、これこそがリヴァロのシンボルなのです。
ウォッシュタイプタイプのチーズでも、塩水で洗って熟成をさせているものは比較的おだやかなものも多いのですが、この『リヴァロ AOP』は独特な、そして強烈な匂いを放っています。その匂いに比べれば味はおとなしめと言えるかもしれませんが、それでも十分にスパイシー。ミルクのコクもたっぷりと味わえます。舌ざわりはなめらかで、クリーミーなもちもちした食感が楽しめます。
お酒に合わせるのであれば、地酒の「カルヴァドス(りんごから作ったブランデー)」と一緒に召し上がるのが本場風です。また、どっしりとしたフルボディの赤ワインと相性がよいでしょう。 表皮の独特な香りが気になる方は、皮をはずして食べてみてください。薄めに切ってパンに乗せてみても食べやすくなるでしょう。