新鮮な山羊乳×爽やかなタイム
優しい酸味とハーブのアロマにうっとり…
ラグビーボールのような形が可愛らしいシェーブルチーズ。
手のひらサイズのころんとしたサイズに思わず目を奪われます。
シェーブルチーズの熟成を得意とするロドルフ氏が
自信を持っておすすめする『フォジェット・オ・タイム』が満を持して新登場です!
家族経営の小さな農家さんが一つひとつ丁寧に手作りしたチーズを
ロドルフ氏が熟成してさらに磨きをかけました。
早速その味わいに迫ってまいりましょう!
シェーブルタイプのチーズとは?
「シェーブル」とは、山羊乳でつくられたチーズのこと。
日本では山羊乳のチーズを食べる機会はあまりありませんが、
実はチーズ大国のフランスでは、最も食べやすいチーズとして
知られており、沢山の種類が作られているのです!
しかし、日本では「山羊乳はちょっと苦手で…」という方も少なくありません。
その理由として、シェーブルチーズ特有のクセが挙げられます。
特に熟成が若いうちは尖った酸味を感じるものが多く、少し食べにくいかもしれません。
日本で手に入るシェーブルチーズの大半は熟成の若いものなのです。
実は、シェーブルチーズの本当の魅力を感じられるのは、熟成による変化が加わった後。
熟成が進むにつれて、深いコクとほっくりした味わいが生まれ、食べやすくなるのです。
「シェーブルチーズ」は湿度の変化による影響を受けやすいため、かなり熟成が難しいタイプのチーズです。
ロドルフ氏は丁寧に目利きをした上で地元の農家から作りたてのチーズを買い付け、
湿度や温度を管理しながらじっくりと熟成させています。
そのこだわりの結果、他では味わうことのできない、極上のシェーブルチーズが生まれるのです。
『フォジェット・オ・タイム』はフランス・トゥールーズの北に位置するキャシー(QUERCY)という地域で、
20年前に山羊乳チーズの生産を始めた家族経営の小さな農家が世界で唯一このチーズを生産しています。
彼らは約300匹の山羊を飼育しており、チーズの生産には自分たちが飼育している山羊のミルクしか使用していません。さらに、山羊のエサとなる飼料も彼らの農場で栽培されたものだけを使用しており、完全に自家製のチーズと言えます。彼らの農場でのびのびと育った山羊の上質なミルクのみを使用して作ったチーズは新鮮そのもの。
ロドルフ氏は『フォジェット・オ・タイム』を初めとした、彼らが生産する山羊乳チーズを高く評価しており熟成を手掛け始めました。そして、
ロドルフ氏があるチーズの品評会でこのチーズと出会って依頼、15年以上も熟成に携わっています。
『フォジェット・オ・タイム』は、『ブイゲット』というフランス南部アルビ近郊で生産されるシェーブルチーズから着想を得て誕生したチーズです。
現在、『ブイゲット』はローズマリーがのったものが多く流通をしていますが、元々はシダの葉に覆われ、ハーブで風味付けはされていませんでした。
そこで、爽やかな風味で山羊乳と相性の良いタイムと合わせて『フォジェット・オ・タイム』としてオリジナルのチーズを考案しました。
そしてこのチーズを『ブイゲット(フランス語でbouygette)』と『シダの葉(フランス語でfougère)』を掛け合わせて『フォジェット(Fougette)』と名付けました。
『フォジェット・オ・タイム』はこの農家でしか生産をされておらず、生産規模も控えめであることから、大変希少な逸品です。
『フォジェット・オ・タイム』はその名の通りタイムが使用されています。
タイムはチーズとの馴染みが良く健康にも良いとされているため、アクセントとしてしばしば見られる組み合わせです。
一口食べれば驚くのはその圧倒的なタイムの香気!
この秘密は、チーズを製造する際に山羊乳に混ぜられている食用のタイムエッセンシャルオイルです。
そして一般的なチーズとは違い型を使わず、一つひとつ手作業で布に包んで形成された
チーズの上部にはタイムの葉がまぶされています。
繊細なチーズであるため、熟成をする際にも細心の注意が払われています。
ロドルフ氏はこのチーズを製造後3日以内の非常に新鮮なうちに買い付けて、10日間かけて熟成を行います。この時点では酸味があり、水分を多く含んでいますが、チーズが製造されて間もないうちに熟成を始めることでチーズに含まれる水分をコントールすることができるのです。柔らかい山羊乳チーズ全般の熟成に共通しますが、クリーミーな食感を残すため、適度に換気をしつつも乾燥しすぎには常に気を付けなければなりません。特にこのチーズは一つひとつが小さいため、乾燥によってとろとろな食感が損なわれないように熟成するのは至難の業です。
こうして熟成をすることによってミルクに混ぜられたタイムエッセンシャルオイルがチーズに浸透してゆき、水分が抜けて身が引き締まっていきます。
『フォジェット・オ・タイム』は、熟成が若いうちはみずみずしく、ほろほろとした食感で
ヨーグルトのようなさっぱりとした爽やかな酸味が魅力的です。
丹念に熟成 されるにつれて段々と硬さを増し、凝縮された味わいに変化していきます。
表皮の下はとろりと熟成され、ねっとりと濃厚な舌触りで、
芯の部分はシェーブル特有のほろほろとしたフレッシュな質感を残しています。
山羊のミルク特有のクセが取れ、爽やかさと華やかさを併せ持つ春らしい味わいです。
「タイムのアロマ・山羊乳特有の風味、絶妙なハーモニー」
一口食べてタイムの爽やかな風味にびっくり!
タイムのアロマが山羊乳特有の風味と絶妙なハーモニーを奏でています。
シェーブルチーズが苦手な方にもおすすめです。
繊細な感性を持つ天才M.O.Fチーズ熟成士。
親子3代にわたってチーズ作り・熟成に携わっています。2007年に開催された「カゼウス・アワード(国際フロマジュリーコンクール)」で優勝。ピアノや音楽を愛する彼の、芸術的な感性から作られる、上品で洗練された熟成チーズは、プロからも高い評価を受けています。
ロドルフ・ムニエ
MOFチーズ熟成士とは?
フランスでは、チーズ熟成士たちが腕を競うコンクールも多く開かれています。最も権威あるコンクールが、4年に1度開催される「M.O.F.コンクール」です。このコンクールで厳しい審査の末に勝ち残った者のみが、職人にとって最高の栄誉である「M.O.F.(MEILLEUR OUVRIER DE FRANCE)」=「フランス国家最優秀職人」の称号を与えられます。
この審査はとても厳しく、審査員がM.O.F.に値する者がいないと判断を下した年は、コンクールの結果が「該当者なし」となり、新しいM.O.F.が誕生しないことすらあります。それゆえ、M.O.F.の称号を得た者は社会的に高い評価をうけ、フランス文化の担い手として大きな尊敬を集めるのです。日本で言えば「人間国宝」のようなものだと思えば分かりやすいかもしれません。
ロドルフ氏に交渉をして入荷が決定した『フォジェット・オ・タイム』は
数量限定で次回入荷は未定です。
シェーブルチーズの熟成を得意とするロドルフ氏の熟成技術が
きらりと光る逸品ですので、是非とっておきのシャンパーニュや白ワインとお楽しみください♪
「シェーブルチーズの食感を一度に楽しめる逸品!」
シェーブルチーズのほくほく&とろとろ食感を一度に楽しめる逸品です。
表皮に近い部分はねっとりと舌に絡みつき、とてもクリーミー。中心のほくほくとした部分は
食べ応えがあります。