熟成士の巨匠 フィリップ・アレオス熟成
絆と秘密の相伝レシピ
ミステール・ダンベール
お店のシンボル的な存在です

アレオス氏のショップと共に歩んできたこのチーズ。
アレオス氏を語るにはこのチーズの存在は欠かせないと、
ご本人も言っているほどです。
ベースとなるのは、フランス中部の山岳地帯、
オーヴェルニュの良質な牛のミルクから作られる
青カビチーズ「フルム・ダンベール」。
“高貴なブルーチーズ”とも呼ばれる人気チーズです。
その「フルム・ダンベール」にたくさんの味わいを
加えていながら、最後に残る印象は
スイーツを食べた時のようなスッキリとした後味。
塩気と甘みの対比的マリアージュが味わえる
バランスの良い逸品です。
誕生秘話も、お客様のことを常に考える
アレオスさんらしく、とても素敵です。

このチーズをフランスのショップで食べたときの衝撃は今でも忘れられません。
当時はまだ青カビに苦手意識があったのですが、
「とにかく食べてみて!」というアレオス氏の勢いに負けて食べてみると…
なんという美味しさ!
くるみはザクザク、レーズンは肉厚でジューシー。
青カビはまろやかで日本人も大好きな甘じょっぱい味わい…
もう一口食べたいとあと引く美味しさ。
即座に輸入を決めた思い出のチーズです。
●味わい
味わいはクリーミーで、ミルクのコクが感じられる滑らかな舌触り。 ふんわりと青カビの風味と塩気が程良く感じられ、噛みしめるたびに、 ミステールの層からザクザクっとクルミやレーズンの楽しい歯ごたえが感じられ、 香ばしさとフルーティーな甘みが口いっぱいに広がります。
●製法等
定番のフルム・ダンベールに、アレオス氏が魔法を掛けたのが この『ミステール・ダンベール』です。 フルム・ダンベールの層に挟まれた「ミステール」の部分は、 砕いたくるみとレーズンを混ぜ込んだクリーム。 この部分が「ミステール=謎」に包まれた部分であり、 アレオス氏と家族のみが知る秘伝のレシピで作られています。

私のお店のオリジナルチーズ『ミステール・ダンベール』が誕生したのは
忘れもしない1987年のことです。
「男性だけでなく、女性や子どもからも愛される
“甘みのあるブルーチーズ”を作りたい」と
以前から父と二人で試しに作ってみる約束をしていました。
父からは長年、チーズのあれこれを教わってきたため、お互いに目標とする味は
共通しており、なんとこの新作が誕生するまで30分とかかりませんでした。
父との絆を実感し、今では私たちのお店のシンボル的な存在となった
素晴らしいチーズを、共に作り出した喜びを分かち合いました。
材料とレシピは秘伝のため、「ミステール(=謎に満ちた)」と名付け、
今では我が家の子どもたちにだけ受け継がれています。