AOPは伝統的なチーズの証
フランスには「AOP(AOC)(原産地呼称統制)」という制度があって、様々な食品の質を保証しています。チーズももちろんその中に含まれていて、現在“42種類※”のチーズがAOP(AOC)の認定を受けています。
有名な「ロックフォール」や「コンテ」などはその代表格で、日本で人気のあるカマンベールは、AOP(AOC)名『カマンベール・ド・ノルマンディ』として登録されています。
このAOP(AOC)という制度は、正式に認定を受ければどんどん増えていくのですが、このたび、また一つ新しいAOP(AOC)チーズが誕生することになりそうなんです!
そのチーズの名前は『マコネ( Mâconnais )』。フランスのブルゴーニュ地方で作られているシェーブルチーズ(ヤギ乳チーズ)です。 2005年12月7~8日に行われた「INAO(AOP(AOC)を管轄している団体)」の乳製品全国委員会が、山羊乳のチーズ『マコネ』のAOP(AOC)認定に賛同したことにより、AOP(AOC)認定が決まりました。
マコネは山羊乳のかわいらしいチーズ
「マコネ」と聞いて、ワインに詳しい方なら、ピーンと来る方もいらっしゃるかもしれませんね。実はマコネの産地は、有名な白ワインの「マコン・ヴィラージュ」が作られているところ。昔からブドウ栽培の副業としてチーズが作られてきた土地柄なのです。
この『マコネ』は、手のひらにコロンと乗るくらい小さくて、重さは「50~65g」ほど。一口サイズの可愛らしいチーズなので、ブドウ栽培の休憩のときにもおやつ代わりにも食べわれています。今後は、ワインの有名な地だけに、「マコン・ヴィラージュとマコネ」という、ワインとチーズの組み合わせにも注目が集まりそうですね。
ただ、AOP(AOC)の場合、正式発表は官報に発表されてからとなるので、今の段階※ではまだ“AOP(AOC)認定見込み”みたいなもの。今年中にはAOP(AOC)として正式発表があると思います。新しいAOP(AOC)チーズ『マコネ』に注目してみましょう!
※42種類:記事作成時点です。
※マコネは、2006年に無事、AOP認定チーズとなりました。