前回(103時限目)、フランスチーズのAOP(AOC)が43種類に増えることが内定したことをお知らせいたしましたが、今回はイタリアチーズについてです。
フランスのAOP、イタリアのDOP
イタリアチーズにも、フランスチーズのAOP(AOC)のような、原産地呼称を守る「DOP」という制度があります。これまで30種類のイタリアチーズが認定されてきたのですが、数年前に1つ増え、昨年さらに1つ増えて、現在では「32種類※」のチーズが認定されています(84時限目でご紹介しています)。
では、その最新※のイタリアDOPチーズとは何だかご存知でしょうか?
それは、『リコッタ・ロマーナ』です。
名前から、ローマのリコッタなんだ~って分かりますね。まだ日本語での資料がないので詳細は分かりませんが、リコッタ・ロマーナは羊乳で作られたリコッタチーズです。リコッタというのは、一度チーズを作った残りの乳清を使ってさらに作られる“残り物”チーズ。豆腐でいえば、「おから」みたいなものです。
ふんわりと濃厚な羊乳リコッタです
ローマ周辺には羊乳製のチーズが沢山作られていますので、ローマのリコッタは羊乳製チーズなのです。羊乳で作ったリコッタは、日本でもよく売られている牛乳製のリコッタに比べて、コクがあってふんわり。ほのかな甘みもあります。羊乳は牛乳に比べて、脂肪分が2倍近くも高いので、ふんわりと濃厚な味わいになるんです。
羊乳チーズは12月~6月くらいまで作られるので、日本に入ってくるのならこの時期になるはずですが、まだ日本には輸入されてはいません。もし、イタリア(とくにローマ)などを旅されるときには、よ~く探してみてくださいね!
※32種類:記事作成時点です。
※最新のイタリアDOP:記事作成時点です。以降、2020年現在までに、さらに10種類が認定されています。