ワインの表現は様々
ワインの味を説明するときに、「○○○みたいな香りがする」というような表現をしますよね。 例えば「赤いフルーツみたいな甘い香り」とか「グレープフルーツやレモンみたいな爽やかな香り」とか。
さらには、「濡れた子犬の匂い」」とか「雨上がりに山を散策したときに漂う、濡れ落ち葉の匂い」なんていう、ちょっと味わいが想像しにくいような表現まであります。でも、何だか情景が浮かんでくるようで楽しいですね。
さらには「猫のおしっこみたい」なんていうものもあるんですよ。でもこれは、あんまり良くないワインに対して使う言葉ですので。念のため。
ではチーズはどうでしょう?
白カビチーズの匂いを嗅ぐと、まさに“カビ”の匂いがします。まぁ白カビですから、当然ですよね。これをもう少し良い表現で言い換えると「マッシュルームみたいな匂い」。さらに、フランス語にしていうと「シャンピニヨンみたいな香り」となります。
さて、白カビチーズの代表格「カマンベール」には、普通のものと、フランス政府が生産地や作り方を定めている、いわゆるAOP(AOC)のカマンベール(正式名称は『カマンベール・ド・ノルマンディ』)があります。
両者の大きな違いは「殺菌した乳を使っているかどうか」ということ。AOP(AOC)のカマンベールは無殺菌乳を使っているんですが、この無殺菌乳のカマンベールの匂い、ずっと何かに似ていると思っていたのですが、最近ようやく分かったんです。
AOPカマンベールの香りは、「トリュフ」に似ています(キッパリ)!
トリュフと言われても、その匂いまで分からないという方も多いかと思います。でも、実際にトリュフを食べるより、AOP(AOC)のカマンベールの方がお値段もずっとずっと安いので、AOP(AOC)のカマンベールの匂いを嗅いで「これがトリュフか~」と思った方が安上がりですね。
実際に匂いの成分を調べてみると、どうやら本当に同じような成分が含まれているとのこと。なんだか面白いですよね!