チーズのおいしい店
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チーズのおいしい店(レストラン サカキ)

ランチ時は行列ができる洋食店

【レストラン サカキ】は、都営浅草線の宝町を降りてすぐ、周りには古美術画廊がならぶ落ち着いた京橋のオフィス街にあります。お昼時ともなると、60席の店内は満席になり、行列ができるほどの人気店です。
ランチのメニューは“宮城産 もち豚のポークカツ”、“三陸産カキフライ”、“ヒラメと帆立貝のフライ”、それにハンバーグやエビフライといった洋食らしい9種類のメニューが用意されています。
洋食でチーズ? と、驚かれるかもしれませんが、昭和26年創業の老舗の洋食店【レストラン サカキ】は、4代目の榊原大輔さんがまかされるようになった7年ほど前から、改装して夜はフレンチ・レストランとして営業する有名店となりました。

榊原大輔シェフは、辻調理師専門学校で学んだのち、フランスのリヨンにある「辻調グループフランス校」に一年間、帰国してからは【北島亭】で腕を磨き、その後に再度フランスに単独で渡り、ニース、ボルドー、マルセイユ、パリといろいろな地方のレストランで学んできました。
京橋という土地柄、お昼はランチのお客様が多いため、長い時間のかかるフレンチはきびしい。しかし、夜も洋食となると、お昼のお客様が夜もいらっしゃるわけではないので、これまたきびしいだろうと、昼は洋食、夜はフレンチというスタイルにしたのが功奏したようです。

本場フランスで知ったフロマージュの豊かさ


【レストラン サカキ】のフロマージュのプレートには、左上から木炭の粉と白カビで覆われたシェーブルの“サントモール”、同じくシェーブルでコショウが効いた“ブルサン・ポワブル”、青カビのロックフォール、塩水で洗われ表面がオレンジ色のウォッシュ・タイプ“マンステール”、白カビ・タイプの極めつけ“カマンベール・ド・ノルマンディー”、同じくカマンベールの皮を剥ぎ、りんごのお酒シードルやその蒸留酒カルヴァドスで洗った“カマンベール・オ・カルヴァドス”、加熱圧搾タイプの“コンテ”などが並んでおり、これらのチーズがサーヴされる時は、干しぶどう、イチジク、クルミ入りのパンなどがいっしょに供されます。

榊原シェフがチーズに目覚めたのは、最初のフランス修行の時、メインのあとにワゴンで出て来た20種類以上ものフロマージュ、しかもその地方特産のチーズが並べられているという、その豊かさに驚かされたことにはじまったそうです。リヨンでは、その土地のフロマージュ“サン・マルスラン”の美味しさに触れ、日本にいる時はあまり興味のなかったチーズをいろいろ試しはじめるきっかけになったとか。本場フランスではチーズの値段も圧倒的に安いので、触れる機会も多く、日本との状況の違いは遺憾ともしがたいようです。
フランスの質素な食事はスープとパンとワインとチーズの時もあるほどで、いかにチーズが日常的であり、食生活に密接に結びついているか分るのではないでしょうか。
チーズのしっかりした塩味とワインとの相性は抜群のため、下手な料理以上に間違いのない、裏切られる可能性の少ないものだというのが榊原シェフのチーズ観でした。

通常はメインのあとに残ったワインと合わせるためにチーズが勧められますが、最初にチーズで胃壁に膜を作っておくほうがよいだろうと、【レストラン サカキ】では前菜にチーズのアラカルトが入っており、アミューズに“カマンベールのコロッケ”“ブルーチーズのタルト”などのチーズ料理がはいっているそうです。

ディナーのフレンチで、その真価が発揮される

写真にあるのはディナーで供される前菜の“ズワイ蟹とアボカドのタルタル~透明なトマトのジェルとハーブサラダ添え”です。ミキサーにかけたトマトから出てくる水分をジェルにしたものが使われており、これは透明なのにトマトの味がします。そしてセルクルの下がアボカドで上がズワイ蟹、りんごが柱のように立っているのもかわいらしく、手がかかっている一品です。
フランスには昔からアボカドとカニのサラダがあり、それには必ずトマトとカレー粉とリンゴが添えられているところから発想し、それを現代的にアレンジしたメニューだそうです。
そのほか、前菜には人気の“生ウニとコンソメのジュレ”がありますが、これは春から夏にかけてウニのトゲが元気良く伸びている鮮度の良い時にのみ殻に入ったまま供されるそうです。

洋食とフレンチの二本立てという珍しいレストランを経営という点で考えると、たとえば食材に関しても、ヒラメの身の厚い上部を夜のコースで使い、下の身の薄い部分はお昼のランチに使うなど、食材のロスが少ないといった利点があるのだそうです。そのためディナーのプリフィックス・コースも6000円弱という、フレンチとしてはかなり安価な設定が可能になっています。
どうしてもランチで有名になってしまいますが、是非ともディナーで【レストラン サカキ】の真髄を味わってみていただきたいものです。

所在地:〒104-0031 東京都中央区京橋2-12-12
(最寄り駅・都営浅草線宝町駅)
電話:03-3561-9676
FAX:03-3561-0512
URL:http://www.r-sakaki.com/
定休日:日曜・祭日
営業時間:昼 : 11:30 – 13:30 (L.O)
夜 : 18:00 – 20:30 (L.O)
予算:1,000円~1,999円[昼]  6,000円 ~[夜]
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