チーズのおいしい店
トップ > チーズのおいしい店 > vol.19 (エスペリア)
チーズのおいしい店(エスペリア)

時代を見据えた健康志向のイタリアン

チーズのシュバリエ(フランスチーズ鑑評騎士)でもある森克明シェフが、11年間、曙橋で営んでいたイタリアン【エスペリア】を、西麻布に移転したのが2005年のこと。これには、「得意のチーズ料理を、外国人の多い西麻布で披露してみたい」との思いがあったそうです。

元々はフレンチのシェフだった森シェフでしたが、そのころ勤めていた会社の社長がアメリカのレストランを視察し、これからはイタリアンだと、150席のフレンチ・レストランをイタリアンに変更。森シェフにはフレンチの基礎があったため、イタリアンになってもさほど支障はなかったのだとか。

その後、独立して【エスペリア】を曙橋にオープンしたのですが、この「エスペリア」とは、ラテン語で“イタリア”を指す言葉に由来しているだそうです。これは、当時のイタリア語の先生につけてもらったのだとか。

ちなみに、【エスペリア】は音もいいし覚えやすいのですが、その前になにやら難しそうな「クリニカ・ガストロノミカ」とついています。

「クリニカ(“診察”の意味)」というのは、飽食の時代のつぎには自分の健康を考える時代がくるだろう、これからのレストランの食材は新鮮なだけでなく、安全でなければならないという先見の明によってつけられたもの。そのとき、森シェフが読んでいたというのが有吉佐和子さんの『複合汚染』でした。

モデルとなったのは、モデナの湯治場で450年も続いている、イタリアで唯一「クリニカ」という冠を持つレストラン【クリニカ・リストランテ・アーナルド】。ここはボッリート・ミストという、6種類の肉を茹でて脂分を飛ばしたワゴン・サービスで有名なのだそうです。

【エスペリア】は、まさに健康に配慮した(クリニカ)、美味しい(ガストロノミカ)、イタリアン(エスペリア)という、店名どおりのレストランです。常連の方からは「チーズもたくさん使っているのに、サッパリしていて元気が出る」というお声も多いのだとか。

それにオープン当時の「5万リラ(4,000円)で楽しめるレストランを目指す」という、“リーズナブルさ”への思いにもこだわりを持ち続けています。

おすすめはシェフお任せのチーズコース

イタリアンの健康食材として「チーズ」は外せないということもあり、森シェフのメニューにはチーズを使ったものが多くなっています。特にお勧めなのは、シェフお任せの7,000円の[チーズコース]。全品で季節の食材とチーズとの組合せを楽しめます。

お任せコースだけあって、日によってメニューは違いますが、たとえば、パルメザンチーズを葉っぱのように薄く焼いたクロカンテ、ラクレットチーズとホタテ、北海道産天然ウニのパスタには、下ろしたミモレットが添えられています。写真にあるエポワスを使った[リゾット]、メインディッシュの[岩手、木村さんの白金豚ヒレ肉のラングルチーズ・ソースがけ]など、さまざまな形でチーズが登場します。

メインのお皿は、野菜の美しさも気になったので訊いてみると、「野菜に気を使うのは当たり前で、有機野菜はどこでも使っているから普通のことだ」と森シェフ。最近では、どこそこの誰々のアスパラが旬といった情報がメールで配信されているため、注文すると、少し値は張るながらも、品質に間違いのないものが届くのだそうです。

チーズを使ったメニューが多いため、組み合わせが自由に出来るプリフィックス・コースの[エスペリア・コース](5,500円)もお勧めです。

チーズプレートには、フランスとイタリアのチーズが並んでいます。ハードの『ミモレット』、真ん中にススのラインが特徴的な『モルビエ・レ・クリュ』、ウォッシュは『エポワス』、山羊乳の『シャビシュー・デュ・ポワトゥ』、ブルーチーズはイタリアの『ゴルゴンゾーラ』、黒ブドウの搾りかすで覆われた『テストゥン・アル・バローロ』。赤ワインに漬け込まれ表面がブドウ色の『ウブリアコ・ディ・アマローネ』、甘口の白ワインの搾りかすに漬け込んだため表面が黄金色の『ウヴリアーコ・アル・トルコラート・ディ・ブレガンツェ』。

お客さまに色々と説明していくと変わったチーズにトライなさる方も多いというのが、いかにも【エスペリア】らしいといえるかもしれません。

森シェフのチーズとの出会い

そもそも、まだチーズというものに全く馴染みがなかった50年も前から、ナチュラルチーズを日本に広めようとしていたのが松平博雄さん。その松平さんから相談を受けた森シェフは、そのころ銀座でフレンチのシェフをしていました。フレンチといえども、その時代はまだチーズに対する認知度も低く、品物自体もなかったのだそうです。

しかし、「金曜日はワインの日」というマンズワインのテレビCMがはじまり、ワインが日本の一般家庭に浸透し始めます。「ワインとくればチーズとパンは三位一体、誰かがチーズを勉強しておかなければならないだろう」と、森シェフはチーズを覚えはじめたのだそうです。パーティがあれば必ずチーズを出していたのですが、チーズを切って出すだけではつまらないと、チーズを使った料理もを考えはじめました。それが現在の【エスペリア】にまで繋がっているのです。

当時のレストランでは、お客様の目の前で『フルムダンベール』や『ラミ・デュ・シャンベルタン』を溶かして、照明を落として林檎のブランデーであるカルヴァドスを燃やすパフォーマンスとともに、生野菜にチーズのソースをかける趣向が話題になったのだとか。これは【エスペリア】の前菜である冷たいサラダにオリジナルのチーズソースをかけるという“サラダ革命”に受け継がれているのでしょう。

写真の森シェフは、日本人で4人目、日本の料理人として初めてフランスチーズ鑑評騎士の会「シュバリエ」の称号を得ていらっしゃいます。チーズ使いの先駆者でもある森シェフの“チーズコース”は、チーズ好きならば一度は味わってみてください。 チーズコースには、ドルチェかチーズの盛り合わせが選べますが、女性4人のグループでは、皆さんチーズコースの後に、チーズの盛り合わせをセレクトなさることもあるのだとか。まさにチーズ三昧するにはもってこいのレストランだといえるでしょう。

所在地:〒106-0031  東京都港区西麻布4-11-25
(最寄り駅・地下鉄日比谷線/広尾駅、千代田線/乃木坂駅)
電話:03-5485-1771
FAX:03-5485-1771
E-mail:なし
URL:http://esperia-tokyo.com/
定休日:月曜日、第一火曜日
営業時間: 11:30~15:00 18:00~23:00(日・祭12:00~15:00 18:00~22:00)
予算:1,300円~
このページのトップへ
<全国一律>
クール便【税込1,210円】
常温便【税込880円】となります。
おすすめ商品
閲覧履歴
New icon02 0
カート
×
¥7,646 ~ ¥21,772 (税込)

現在カート内に商品はございません。

小計 ( 0 点): ¥0
レジに進む

カテゴリ一覧

ページトップへ