チーズのおいしい店
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チーズのおいしい店(レストラン ロオジエ)

静(Jacques Borie)から動(Bruno Menard)へ

“高級西洋料理店”として【レストラン ロオジエ】が資生堂パーラービルに開店したのは、1973年のことでした。

1986年からは、日本でいえば「人間国宝」にあたるという「M.O.F.(フランス国家最優秀料理人賞)」の名誉を受けたジャック・ボリー氏をエグゼクティブ・シェフとして迎え入れ、本格的フランス料理店に生まれ変わりました。そして、1999年に並木通りに移転してからは“予約の取れないレストラン”として確固たる名声を築いています。

【ロオジエ】の看板を20年近く背負ってきたボリー氏は、「良い状況のうちに次世代にバトンを渡したい」との意向から退任を決意。そして自身の後任にと選んだのが、アトランタのリッツカールトンホテルの総料理長だったブルーノ・メナール氏でした。

昨年10月からは、メナール氏の指揮のもとにメニューは一新され、唯一、豚足を使ったボリー氏の名作[ピエ・ド・コションのココット煮 セージの香り“ジャック ボリー風”]んみが敬意を表してメニューに残されています。

1200ccのバイクを乗りこなす、アクティヴなメナール氏のもとで、名店【ロオジエ】は新たな一歩を歩み始めているのです。

デジュネ(ランチコース)とディネ(ディナーコース)

【ロオジエ】では、昼は「季節のデジュネ(6,000円)」と「市場のデジュネ(9,000円)」、夜は「季節のディネ(17,000円)」と「市場のディネ(22,000円)」があり、それぞれ1ヶ月ごとにメニューが入れ替わります。それを楽しみに、毎月予約を入れる熱心なお客さまも多いのだそうです。

写真にある[キャベツに包まれたラングスティーヌのロティ 鴨のジェジェのコンフィとポム・ドフィーヌ]は、手長エビ(アカザエビ)を縮緬キャベツで包み、鴨の砂肝をフォアグラの油を使い低温で揚げたコンフィとジャガイモが添えられます。ソースにはメナール氏オリジナルの“カカオのヴィネグレット”が使われています。ちなみにこの皿は、ボリー氏が選んだ老舗ブランド「ベルナルドー」のものだとか。

[鴨のフォワグラのポワレ<バターナッツ スクワッシュ>のピューレとドラジュとジンジャーのコンフィ]は、ソース代わりにバターナッツのピューレを敷き、砂糖漬けしたショウガを添えたもの。柔らかいフォアグラに歯ごたえのあるコンフィがアクセントになっています。この皿は、メナール氏に代わってから買われたものです。

チョコレート職人を父に持つメナール氏は、デセールに対するこだわりも強いそうです。[キャラメル風味のガナッシュとチョコレートのシャーベット]は、シャーベット、ガナッシュ、サブレをいっしょに食べることで味が際立つとか。この透明の皿も、メナール氏に代わってからのもの。

ジャストな熟成で選ばれたチーズプレート

【ロオジエ】では、昼からでもワインを注文されるお客さまが多いことから、必然的にチーズの出番も多くなります。

チーズプレートに乗っているのは、全てフランスのチーズで、取り立てて珍しいチーズがあるという訳ではありません。『カマンベール』『ミモレット』『エポワス』『モンドール』というオーソドックスな品揃えですが、その熟成度合に関しては完璧を極めています。

たとえば「干からびたチーズ」というコメントで一躍有名になり、【ロオジエ】でもよく出るようになったというハードタイプ『ミモレット』にしても、ちょうど味の落ち着いてくる“2年(24ヶ月)もの”が用意されています。

ウォッシュ・タイプの『エポワス』は、完熟状態のため、ナイフを入れるとまるでスープのように柔らかく、牛が食んだ春先のみずみずしい牧草の気配まで感じることが出来るそうなほど。

同じ『カマンベール』だとしても、「えっ、これがカマンベール?」というコメントが出てくるほど絶妙な熟成状態のチーズが揃っているため、「出来ることなら、今日のうちに全てを売り切ってしまいたい」と思うほどの状態なのだそうです。

“スタンダードな品揃えであるがゆえに、最良の熟成度合を求める”という考え方は、最高のものを目指す【ロオジエ】の基本的な姿勢とも合致しているように思え、好感が持てますね。

料理の変化にも揺るがぬサービス

今回お話をいただいたのは、サービスを担当するマネージャーの内堀泰彦さん。【ロオジエ】というと、敷居が高く思わず身構えてしまいそうになりますが、内堀さんの笑顔からは、気軽にリクエストを聞いてくれそうな優しい人柄が見て取れるようでした。そして、シェフが代わりメニューが変わっても、お客さまをケアできるのは自分たちだという責任感も感じられます。

その一端は、「あなたがたがいる限り、私たちは来ますよ」というサービスマン冥利に尽きるお客さまの言葉に現れているのでしょう。これは、料理やチーズの好き嫌い、バターは使わない、紅茶はダージリンのストレートしか召し上がらない、といったお客さまの嗜好をサービスマンが細かく把握している証拠です。

予約がとれないのと同時に、非常に常連客の多い【ロオジエ】では、12~13卓のテーブルのうち、10卓近くがリピーターのお客さまだったこともあるのだとか。

【ロオジエ】は、この六年間とうもの、掛け値なしに昼も夜も予約で満席でした。これは、1999年に並木通りに移転する前からの、シェフ・サービスともども努力の結果でしょう。その努力が実を結んだ最良の時期に、次世代に引き継ぎたいとボリー氏も考えたのでしょうし、内堀さんもお客さまに変わらぬサービスを心がけるのでしょう。

料理やサービスだけでなく、ロケーション、家具、美術品、食器、リネンまで最高のもので整えられた最高の空間【ロオジエ】。心地よい時間をお楽しみください。

所在地:〒104-8010 東京都中央区銀座7-5-5
(最寄り駅・地下鉄銀座駅、地下鉄新橋駅、JR新橋駅)
電話:03-3571-6050
URL:http://losier.shiseido.co.jp/
定休日:日曜・祝日(営業する場合もあるので、お問い合わせを)
営業時間:12:00~(14:30L.O.) 18:00~(21:30L.O.)
予算:季節のデジュネ6,000円/市場のデジュネ9,000円
季節のディネ17,000円/市場のディネ22,000円
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