カマンベールに代表される白カビタイプ
「チーズといえばカマンベール」というぐらい有名なこのチーズ。表面に白いカビをつけて熟成させるので、白カビタイプと呼ばれます。
他にもブリーや、サンタンドレなど、有名なチーズも多いのがこのタイプですね。人気の秘密はクリーミーでミルクの旨みたっぷりなところでしょうか。この旨みの秘密は、周りについた白カビ。この白カビが独特のおいしさを作り出していることは言うまでもありませんよね。
白カビチーズの作り方を簡単にご説明しましょう。カード(凝乳)を型に入れて成型して、まわりに塩をつけたら白カビ(正式には、ペニシリョム・カンディダンと言います)の登場です。白カビを水に溶かしたものを霧吹きや噴霧器に入れて、チーズの表面に吹き付けます。この時点では、まだまだカビの存在は目立ちませんが、このチーズを熟成室にいれて待つこと約2週間。チーズの周りに、ふわふわの白カビが現れてきます。
では、表面に現れるまでのあいだ、白カビは一体なにをしているのでしょう。
白カビの働き
実は白カビはチーズの内部で活動しているのです。白カビは、たんぱく質を分解する酵素を分泌して、たんぱく質をアミノ酸に分解し、チーズ独特の旨みを生み出すことに貢献しているのです。また、乳酸菌による熟成をコントロールして、熟成がうまく進むようにも働きます。
表面につけられた白カビがチーズの中へ、中へと熟成を進めていくので、熟成の若いチーズだと、中心がまだ固いことがあります。チーズをちょっと指で押してみて、固かったら若め。ふわっとやわらかかったら熟成状態はバッチリということです。
ナチュラルチーズの場合、熟成は時間とともに進んでいきますから、カマンベールをひとつ買って、熟成状態を見ながら食べていくのも面白いですよ。自分の好きな熟成状態を知ることもできます。お試しくださいね。