チーズのおいしい店
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チーズのおいしい店


ワイン好きのシェフとチーズ好きのマダム

勝鬨にあった【クラブ・ニュクス】で腕を磨いたシェフの井本秀俊氏とマダムの原田陽子さん夫婦が営んでいるレストランが【ブーケ・ド・フランス】だ。
【クラブ・ニュクス】の厨房で出会った二人だが、1998年に井本氏が開店を決め「サービスは君だから」と言われたとき、いっしょにレストランをやるとは思っていなかった原田さんは驚いたらしい。井本氏は、満員になれば20席以上になるレストラン内をひとりでとり仕切る原田さんのバイタリティーを見抜き、頼りにしたのではないだろうか。

井本氏は学究肌で、17世紀のフランスの料理書を紐解きながらインスピレーションを受け、メニューに反映させることまであるという。
写真にあるのは前菜のパテ・ド・カンパーニュ(田舎風パテ)。豚の挽肉に干しぶどうや背脂などを混ぜ合わせ、火の回りの良い陶器の型に入れて焼いたもの。酢漬けの小きゅうり(コルニッション)は井本氏の宮崎の実家で採れたものが使われている自家製だ。
メインは山形の平田牧場が三種類の豚の交配に成功して作り上げた三元豚を使ったロース肉のソテー。グレービーソースを使ったシンプルでしつこさのない旨味がある。
デザートのプリンも井本氏の親戚が作っている宮崎の卵を使ったもの。ニワトリのために山の中の広い場所を選んで飼われているため、ストレスがなく美味しい卵を産むそうだ。
目先のインパクトよりも、じわじわと美味しさが広がっていく料理で、前菜からデザートまでどの皿も驚くほどのボリュームだ。



好きが高じて、増えていくチーズ


【ブーケ・ド・フランス】のチーズはランチ用で30種類も用意されている。しかも、ディナーとなるとさらに増えるというのだから驚かされる。これはひとえにマダムの原田さんのチーズ好きが高じてのことらしい。

25年ほど前、原田さんがまだ料理人を志していたころは、チーズの需要などほとんどなかったという。しかし、仕事をしていくうちに、冷蔵庫から出して綺麗にカットされたチーズより、テーブルにのせてしばらく経ち柔らかくなったほうが美味しくなることを発見。なぜ形を選んで、美味しい状態で供さないのか不思議に思ったという。

それ以降、本を読んだり、チーズの輸入業者で手伝いをしたりして知識を深めていったそうだ。
青カビなら山羊乳(たとえばロックフォール)、牛乳のもの、フレッシュなもの、熟成したものの4種類で十分だが、季節もの(今ならブルー・ド・ジェックス)もと思うといつの間にか7種類に増えていたり、ウォッシュタイプのエポワスと言えば、絶滅寸前だったものを地元で復活させたベルトー氏のものが有名だが、「他の生産者のものはどうだろう?」とトライしていくうちにチーズの種類はどんどん増えていったという。

チーズの楽しみ方

原田さんは、チーズは苦手とおっしゃる方に、山羊乳だが食べやすいサントモールにハチミツを添えて食べてもらうことにより、最初の一歩を踏み出してもらうというような努力も惜しまない。

チーズの出し方では、熟成した青カビチーズにバナナを合わせる出し方をフランス人の友人に教えてもらい、これはお汁粉にちょっとお塩を入れる感覚だなと腑に落ちたのだとか。
青カビのフルム・ダンベールの熟成したものとバターを好みで混ぜ合わせ、クリーミーにするのも昔ながらの美味しい食べ方だそうだ。原田さんは以前某ホテルでチーズの横にバターがあり、それをナイフとフォークで混ぜ合わせてサービスしているところを見て驚いたという。

【ブーケ・ド・フランス】ではチーズにあわせてバケットをスライスしたものと、クルミとレーズンの入ったパンが用意されている。何種類かのチーズをいっしょに頼まれたお客さまには、フレッシュのフルーツとドライフルーツを添えられるが、チーズにあわせてバナナであったりジャムであったり、原田さんがその場でマッチングを考えるようだ。

近くの防衛庁がなくなってから、ランチのお客さまが減ったというが、この値段でこの味とボリューム、そしてチーズのことになると止まらなくなる原田さんの楽しい話しを聞きに是非【ブーケ・ド・フランス】に出かけてみてほしい。



レストランデータ
所在地: 〒106-0032 東京都港区六本木7-8-19 小林ビル2F
(最寄り駅・都営大江戸線六本木駅7番出口より徒歩3分)
電話: 03-3497-1488
FAX: 03-3497-1488
E-mail: なし
URL: なし
定休日: 火曜日、第3水曜日
営業時間: 11:30〜(13:30L.O.) 18:00〜(21:30L.O.)
予 算: ランチ2,500円〜4,500円(サービス料10%、税別)
ディナー5,500円〜10,000円(サービス料10%、税別)




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