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正統派フレンチ【レストラン タテル ヨシノ
芝パークホテル店】 |
あまりTVには出ないという吉野建シェフが、安達祐実さんの冷蔵庫の中の素材を使って、その場のアイディアで料理を作るという番組に出演。作ったのはアサリ御飯にキムチやさしみコンニャクを混ぜ合わせ、スライスしたアボカドに盛りつけ、最後の5秒で蜂蜜をかけて出来上がりという、ちょっと味の想像がつかないものだった。無言のまま試食する審査員の面々。しかし、4人全員が吉野氏の料理に軍配を上げた。
「あれは、シェフの遊びごころです」と今回取材を受けてくれた【レストラン タテル ヨシノ 芝パークホテル店】の支配人・田中優二氏は笑う。ここ【タテル ヨシノ】では創作料理ではなく、トラディショナルな正統派のフランス料理を供しているのだという自負がうかがえる。
三つ星レストランを食べ歩いた本場フランスの食通たちが行き着く場所【ステラ・マリス】は、ロブション氏の元で修行した吉野建シェフが幾多の問題を乗り越え、1997年にパリにオープンしたレストランである。古典的なジビエ料理で一躍有名になったこの店と全く同じ味を東京でも味わえる、それが【タテル
ヨシノ】だ。
フランスで食べた味が忘れられず、その味を求めて訪れる食通を中心に、フレンチはここでしか食べないという人も多いのだとか。
吉野建シェフはパリの【ステラ・マリス】に二週間弱、東京に二週間弱、2005年8月にマダムの故郷である和歌山にオープンしたお店に4、5日と、1ヶ月を八面六臂の忙しさで飛び回っているという。
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ランチとディナー |
【タテル
ヨシノ】には11時半からのランチタイムと18時からのディナータイムがある。
3500円のランチは、アミューズ(小前菜)とスープ、魚か肉のメイン、デザートとコーヒー。5000円のコースになると、素材等そのグレードが上がり、デザートも大きめのものになる。8月いっぱいは6500円の有機野菜の特別メニューもランチに用意されている。
9000円以上のコースはディナー用で、そのメニューをランチで楽しむことも出来るというもの。前菜も増え、メインも魚と肉の両方があり、デザートも豪華になる。12000円の旬の素材を厳選した季節のコースには、6000円のグラスワインのセットも用意されており、15000円はシェフお薦めの、パリの【ステラ・マリス】の味を存分に楽しめるコースとなる。
写真にあるのは赤身のマグロにこだわった“マグロとナスのミルフィーユ”。前菜のアラカルトのひとつとして用意されており、バルサミコ酢とオリーブのタプナードソースが味を引き締めている。肉料理のメニューのひとつ“ラプロー(仔ウサギ)のパイ包み”にはウサギの内臓も使われており、ソースも仔ウサギの出し汁を使ったもの。
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チーズと季節 |
【タテル ヨシノ】のチーズプレートには常時15、6種類のチーズが用意されている。全てフランスのチーズである。ただチーズはコース自体には含まれていないため、デザートの前に「チーズはいかがですかと」勧められるので好みでオーダーすることになる。
夏ならば木炭をかけた円筒のサントモール、同じく山羊の酸味を中和するため炭のかかった台形のヴァランセなど、山羊のチーズが豊富にある。これは山羊は子供を産んで春先からミルクを出しはじめ夏には出なくなるためで、春にはフレッシュタイプ、夏を過ぎると熟成したものを楽しむことが出来る。
冬になるとヴァシュラン・モンドールのように生産期間が限定されているものや、生き生きとした夏草を食べた牛のミルクを使った、ミモレットなどのハードタイプのものがお薦めだそうだ。季節によって食べ分けるというのもチーズの楽しみのひとつだろう。
田中氏によれば、チーズをサービスするときには、フランス人のお客さまにはカットを大きめにするのだとか。小さめを望む日本人のお客さまの倍のカットでないと満足してもらえないようだ。
パンはチーズに良くあうドライ・フルーツのパン(クルミ、レーズン、イチジク、季節によっては洋梨)とちょっと酸味のあるパン・ド・カンパーニュの2種類が用意されている。
そして、ワインリストも200種類以上と充実している。
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有機野菜と幻の水“シャテルドン” |
ランチにある有機野菜のコースは、「有機野菜と水のマリアージュを楽しむマティネ」というイヴェントを8月に開催し、この参加者を募ったところ60人の定員がすぐに満席になるという大きな反響を呼んだため、夏のランチとしても取り入れられるようになったメニューだ。
このイヴェントに有機野菜にあわせて出された微発泡水“シャテルドン”は数年前までは日本では入手不可能で、フランスでも希少なため、限られた三つ星レストランなどでしか飲むことの出来なかった幻の水である。水のドンぺリ、ミネラルウォーターのロマネコンティとも言われており、フランス以外に輸出されているのは日本だけかもしれない。
ペリエなど他の発泡水と比較すると、口当たりがとても繊細で細かな泡が非常に上品である。「シャンパンを飲んでいるような気分になる」というのもうなずける。この幻の水も【タテル
ヨシノ】で是非とも体験していただきたい。
9月には珍しいマグナムなどを集めたワイン会、11月には秋野菜、いままでにないジビエ料理、来年1月には冬野菜、2月はトリュフとイヴェントの企画も目白押しで、その中からメニューに反映されるものも出てくるのではないだろうか。
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テーブルサービス |
支配人の田中優二氏は恵比寿の【タイユバン・ロブション】のオープンから8年半勤め上げ、そこで吉野シェフが1989年当時、小田原に開いていたレストラン【ステラ・マリス】でソムリエをしていた若林英司氏と出会い、共に2003年の【タテル
ヨシノ】のオープンに参加することになったという。現在若林氏は【タテルヨシノ】のディレクター(総支配人)である。
田中氏は昨年のテーブルサービス技能のコンクール「メートル・ド・セルヴィス杯」で優勝している。写真はその時の一枚。料理だけでなく、サービスの質の高さもレストランには要求されるが、その点でも申し分ないということの証しでもあるだろう。本場フレンチの味とサービスを楽しみに出かけてみてはいかがだろう。 |