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チーズ塾
Lesson 10

フランスが誇るAOCチーズたち その一

フランスチーズを買うと、ラベルにAOCマークといわれるものが付いていることがあります。
これは『Appelation d‘Origine Controlee』の頭文字をとったもの。アペラシオン・ドリジン・コントローレと読み、日本語では『原産地呼称統制』と訳されています。つまり、そのチーズの原産地をきちんと決めましょう、という制度なんですね。そこでは、その土地に伝統的にある作り方やミルクの種類など、細かい点までチーズごとに詳細に決められていて、伝統のチーズの味を守っています。

でも、フランスでAOCチーズに認定されているものは現在39種類のみ(2002年8月現在)。何百種類ものチーズがあるといわれているフランスチーズの中では、ほんの一部です。フランス国内のチーズ生産量からみても、たった1割を占めるにすぎません。

AOCに認定されるにはさまざまな規定があります。
まず、原料のミルクの種類。どこで暮らしている牛(または羊や山羊)かも細かく決められます。さらにそのチーズを作る地域の限定と生産方法も指定されています。そして熟成させる地域の限定と熟成方法やその期間、チーズの大きさや重さ、脂肪分までもが決められているのです!

たとえば、皆さんよくご存知のカマンベール。日本でもカマンベールという名前でチーズは作られていますが、フランスでカマンベールのAOCものといえば、正式名称は「カマンベール・ド・ノルマンディ」と呼ばれます。フランス北部のノルマンディ地方の牛のミルクを使って作られたものだけがそう呼ばれるので、正真正銘、本物のカマンベールはノルマンディ地方でしか作れないことがわかりますよね。
さらに作り方も「型にいれるときは専用のおたまで4杯いれる」「1回入れてから45分以上は置く」など、じつに細かく決められています。さらに、大きさは直径10〜11.5cm、重さ250gでなければ認められていません。これも、この大きさだからカマンベールらしい味わいが生まれるとの理由からで、このため「特大サイズのカマンベール(AOC)」というものははありえないのです。

次回では、AOC獲得に燃えたフランスのある村の奮闘記をご紹介します。

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