世界のチーズ専門店。お手軽フォンデュやフランス熟成士のカマンベールにモンドール、イズニーAOCバターや話題のラクレットオーブンまで取り揃えております。
世田谷区駒沢にある【ラ・ターブル・ド・コンマ】は、交通量の多い国道246号線に面しているにもかかわらず、ドアをあけて一歩足を踏み入れると、先程までの騒音を忘れるほど落ち着いた雰囲気があります。 店内は、天井が高くクラシックなインテリアで、ガラス窓から広々とした庭園がよく見えます。 シェフの小峰敏宏さんといえば「野菜料理」で有名な方です。29才で渡仏した折りに、日本で作り慣れていた食材を使って料理してみたところ、かつての味よりも美味しく仕上がったのだとか。全く同じ作り方であっても、野菜の品質が優れていることを実感したのです。 フランスで「野菜ってこんなに美味しかったのか」という思いを強く感じた小峰シェフは、日本に帰国後、フランスの野菜と同じ味を求めたところ、その多くは有機野菜でした。 竹の子や山菜など、日本の野菜には特有のアクがあり、和食ではそのアクをとる技術が発達してきました。しかし、地中海沿岸を原産地とし、フランス料理にもよく使われるキャベツなどのヨーロッパの野菜にはアクはなく、日本では苦いと思われがちなホワイトアスパラも、本来は甘いものなのです。日本とフランスの環境に根差した野菜の違いがそこにあったのかもしれません。 写真は、静岡で採れたフルーツトマトの甘さが際立つ[メジマグロのマリネ サラダムスクラン ミモザ風]。夏のものだと思っているトマトですが、実は2月ごろが美味しい季節なのだとか。 そして[桜マスのプレゼ あさり風味 春野菜添え]にも、ちょうど4月ごろから旬の豆類が使われています。4月〜6月あたりまではアスパラが美味しく、そこからはピーマン、茄子などの夏野菜に移って行きます。 狂牛病や鳥インフルエンザが恐れられている昨今、野菜はますます注目される素材なのではないでしょうか。
小峰シェフがフランスに行ってその美味しさを再発見したのは、野菜だけではなく「チーズ(フロマージュ)」も同様でした。実は、日本にいるときはチーズは大嫌いだったのだとか。はじめて行ったロワール地方でシェーブル(山羊乳チーズ)を食べたところ、「こんなにも美味しいものだったのか!」と驚かされたのだそうです。ちなみに、その時に食べたシェーブルとは『サントモール』でした。 日本に戻ってからは、「本場フランスの味はこうではない」「チーズは生きものだ」と、周囲を啓蒙していくこと続けました。「菌が成長し一番美味しいときに食べるのが大事なのだ」と。 チーズとワインのマリアージュのように、チーズと野菜の相性に関して小峰シェフに尋ねたところ、「イタリアでは料理のあとにチーズを食べることはほとんど無いけれど、料理にチーズをよく使う。それがチーズと野菜の相性の良さを証明している」という答えでした。 【ラ・ターブル・ド・コンマ】のチーズワゴンには、ウォッシュタイプの『エポワス』、青カビの『ブルードーヴェルニュ』『ロックフォール』、シェーブルの『プリニィ・サンピエール』『サントモール』『ローヴ・デ・ガリッグ』などが並んでいました。 チーズに合わせるゴマ、フルーツ、ナッツが入ったパンは、それぞれ厚さを変えて香ばしさを出し、食べやすくするために焼いたものが供されています。
小峰シェフは、平成7年に「料理の鉄人」に出演。坂井宏行氏と「アスパラガス対決」で競い、残念ながら敗れてしまいました。やはり決められた時間内では、普段の仕事と同じようには出来ないことを痛感したそうです。しかし、番組に出演したおかげで、お客さまから「番組を見たよ。」とまた来店してくれたり、いろいろと反響も大きかったそうです。 【ラ・ターブル・ド・コンマ】は、ラストオーダーが2時にもかかわらず、4時になっても何組ものお客さまがランチのあとのカフェやワインを楽しんでいました。お話をうかがいながら思ったことですが、この思わず長居してしまうような居心地の良さとは、もしかしたら小峰敏宏さんの人柄が生み出しているものなのかもしれませんね。
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