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「冬にはハードチーズがオススメ!」

   

冬が近づいてくるにつれて、寒さが増してきましたね。これからの季節は段々
とハードチーズがおいしくなってくるのです。

ハードチーズは、ごく一般的な種類のチーズですが、実はどの地域でも作られ
ている訳ではありません。例えば、カマンベールチーズで有名なフランス北西
部のノルマンディ地方ではほとんど作られていません。ところが、同じフラン
スでも、東部のアルプスの地方へ行くと、「ハードチーズしか作っていないん
じゃないか?」と思うぐらいハードチーズが豊富にあります。

これは気候条件の違いによるものです。つまり、寒い地域では“保存食”とし
てのチーズ作りをしているのです。一年の半分は雪におおわれるという山岳地
帯では、夏の間作ったチーズで冬を越すため、保存性の高いハードチーズが作
られてきました。特にチーズ作りの中心は6月〜9月までで、これを「栄光の
100日間」と呼ぶとか。

中でも、夏山に牛を放牧して作る「アルパージュ」という製法のものが珍重さ
れています。フランスの規定では、アルパージュのチーズと認められるには、
標高1500m以上の夏山に放牧された牛の乳を使い、山小屋で作られたチーズで
あること。乳は同じ群れの牛のもののみに限り、一頭あたり1ヘクタールの面
積がある土地で放牧をすること、などなど細かい規定があるのです。

空気の澄み切った夏山で、青草と一緒にハーブやお花まで一緒に食べた牛が出
すミルクはとってもおいしくて、いろんな風味が詰まっています。これをチー
ズにするのですから、アルパージュのチーズは普通のものより、複雑な味わい
があって旨みがたっぷり! 色も、黄色が濃いのが特徴です。当然、お値段も
普通のチーズより2〜3割は高くなります。

ハードチーズは半年くらい熟成させる必要があるので、夏に作られたアルパー
ジュもののチーズは、まさにこれから、冬に向かって食べられるようになりま
す。“冬の保存食”だったぐらいですから、やっぱり冬にはハードチーズがオ
ススメです。