例えば、ゴーダチーズやチェダーチーズなどのパッケージの表示を見てみると、
「リンドレス・ゴーダ」とか「リンドレス・チェダー」という文字が印刷され
ていることがありませんか? 今日は、この「リンドレス」についてご紹介し
ます。
「リンド」とは、英語で“表皮”のことです。白カビチーズなら白カビに覆わ
れた部分、ハードチーズなら表面の硬くなった部分をともに「リンド」と呼び
ます。つまり「リンドレス」とは“表皮なし”チーズのことを指すのです。
作り方は独特です。まず、熟成前のチーズを真空パックにし、全く空気にふれ
させないようにします。通常のチーズは、熟成が長ければ長いほど硬くなって
いくものなのですが、真空状態にしておくと中の水分が蒸発しないので、いつ
までも柔らかいままなのです。またチーズの表面に空気中のいろいろな雑菌が
繁殖することもなくキレイなままに保たれます。このような理由から、全く表
皮が出来ないのです。
でも、真空状態のままでも味はどんどん変化していくのです。
その秘密は、チーズに含まれている「乳酸菌」にあります。空気を必要としな
い乳酸菌によってたんぱく質分解酵素が分泌され、これがチーズの中のたんぱ
く質をアミノ酸に分解していくのです。アミノ酸には旨みの成分も含まれてい
るので、チーズはどんどんおいしくなっていきます。
このように、リンドレスタイプのチーズは、味はおいしくなるのにリンドがで
きないため、ブラシをかけたり拭いたりといった手間をかける必要がありませ
んので、とっても低コストで製造できるのです。その気になれば真空状態で2
年間も熟成する、ということも簡単に出来てしまいます。熟成庫に入れておけ
ばいいだけなのですから、とても簡単なことなのです。ただし、熟成は比較的
浅めのものがほとんどになります。
他のチーズに比べるととっても安いので、気軽に食べたい時にはオススメのチ
ーズです。店頭で「リンドレス」の文字を見かけたら、今日の話を思い出して
くださいね!