
“チーズの王様”といえば『ブリー・ド・モーA.O.C』。その白い外観と上品な味わいは、エレガントなチーズとしても有名で、日本でもフランスでも人気があります。熟成した味わいが「カマンベールより好き!」という方も多いようです。また、フランス人の中には、最後に食べたいチーズはブリー・ド・モーだ、というような熱狂的な支持の方もいるそうです。
ブリーには、イル・ド・フランス地方の町や村の地名がついたチーズがたくさんあります。「モー」で作られたブリー・ド・モーの他に、「ムラン」で作られたブリー・ド・ムラン、「クロミエ」で作られたブリー・ド・クロミエ、「モントロー」で作られたブリー・ド・モントローなどがあります。
これらブリーが作られるイル・ド・フランス地方は、パリ近郊ののどかな田園地帯です。昔はパリの王宮に1級の食材を調達するために、パリから程近いこの地でさまざまな農作物が作られていたのです。
ブリー・ド・モーといえば、“チーズの王様”が代名詞ですね。この呼び名を決定づけたのは1814年頃に開かれたウイ−ン会議でのことです。ブリー・ド・モーはここで開催されたチーズコンテストで1位を獲得しました。そこにはシャルル・モーリス・ドゥ・タレーラン・ペリゴールという、フランスを愛してやまない外交官がフランス代表としてこの会議に参加していました。
その彼がイル・ド・フランス地方産のチーズ、ブリーは最高だと話したところ、他のチーズの愛好家や他国の大臣が納得がいかないと反論。そこで彼は各国の大使にそれぞれの好みのチーズをとりよせるように指示したのです。そこに集まったのが、よりすぐりの52品目。そしてその中から1位を獲得したのがモー産のブリーだったのです。
フランスが認めたA.O.C.チーズは、それだけでも試してみる価値があると思うのですが、“世界が認めたチーズ”となってくると、ますます試してみたくなりませんか? |