
『トム・デ・ボージュA.O.C』は、サヴォワ地方の圧縮タイプのチーズです。「トム(Tomme)」は、チーズ好きの皆さんはよく耳にする名前ではないでしょうか。トム・ド・サヴォワ、トド・イェンヌ、トム・オ・マール・ド・レザン、トム・デ・ポワゼなど、挙げ始めたらきりがないほど、トムの名がついたチーズは数多くあります。その他にもライオールやカンタルの製造工程の最初の段階における名称もトムと呼ぶことがあります。
このように、同じ「トム」の名がつくチーズでもその種類は様々です。牛乳製、山羊乳製など、原料乳もいろいろ、産地もフランスの各地で作られています。さらに製造方法も非加熱圧縮タイプ、ウォッシュタイプ、シェーブルタイプなど様々なのです。
「トム」のチーズが最も多いのがサヴォワ地方で、『トム・デ・ボージュA.O.C』は、そのサヴォワ地方を代表してA.O.C.を獲得しました。1978年から申請していましたが、その道のりは厳しく、2002年にやっと念願のA.O.C.を取得できたのです。
トム・デ・ボージュは、とても固いチーズで、熟成が進むにつれて、茶色っぽい表皮にグレーや白、黄色のカビなど自然のカビがはえてきます。
熟成の違いによって年中楽しむことができるチーズですが、中でも、夏の牧草を食べて育った牛の乳で作ったチーズがオススメです。素朴な味わいの中にも、ミルクの風味がしっかり残っていて、高原特有の濃厚な味がします。サヴォワ地方のアプルモンにはA.O.C.をもった白ワインもありますので、こうしたサヴォワ地方のワインと一緒に楽しむのもいいですね。 |